私とフィルハーモニア福岡

私とフィルハーモニア福岡

或るヴァイオリン奏者

それは9年ほど前、大学4年になったばかり春のできごとだった。

大学の掲示板を見ていたところ、2学年上の尊敬するバイオリンの先輩から電話がかかって来たのである。

なんだろう?と思いながら電話に出ると、

「○○ちゃん、久しぶり~!あのさぁ、突然だけどイタリア一緒に弾かない?すっごくいいオケでね、勉強にもなるよ~!」

と、そんな感じのお誘いの電話だった。

イタリア弾いてみたいなあ、という気持ちと、大学オケ以外のオケに興味があったのと・・・先輩の押しの強さで、フィルハーモニア福岡に足を運ぶこととなった。 当時、私が所属していた大学オケは、その先輩の人柄そのもののような楽天的な雰囲気のオーケストラだった。

初めてフィルハーモニア福岡の練習に行ったとき・・・明らかに自分のオーケストラとは違う雰囲気で、一気に不安になった。

みんな黙々と練習し、挨拶をしても目で返ってくるような感じ・・・

第一印象、「こわい・・・」

練習内容もとてもシビア。

休憩時間に練習したくても怖くて音を出せない、そんな感じだった。

・・・と言うと、とても居心地の悪いオケのようですが、実際はそんなことありませんでした!!

怖い、居心地の悪いオケだったら9年もいませんから・・。

みんな音楽を追求する熱いハートの持ち主なだけでした。

実際は、大学から楽器を始めた私のことも、あたたかく仲間として迎えてくれました。

音楽に対して熱い想いを持った人の集まりなので、練習は厳しい時もありますが、練習外では気さくで楽しい人たちばかりです。

私が身をもって体験しているので、保証します!!

研究熱心で豊かな感性を持った人たちに囲まれて演奏できるというのは、本当に素晴らしいことです。

練習以外にも、遠足に行ったり美術鑑賞をしたり・・・ひとりで入団しても寂しい思いをすることはありません。

いつでも明るくお迎えします。

私たちと一緒に、音楽作りをしませんか?

(2011.1.10 Vn. Y)